2020年2月

旧同和子ども会などで1900万円不適正支出

 和歌山市は2月18日、旧同和子ども会への支援交付金を不適正使用したとして市職員15人の処分を発表。同市公共事業をめぐり旧同和地区連合自治会長が昨年、詐欺事件で逮捕・起訴されたことに続き、同市の同和行政をめぐる不正が再び明らかになりました。  事態は公益通報による内部告発で発覚。市によると平井地区の子ども会事務局長でもある市民環境局環境部センター長が2013年度から17年度に架空の領収書を児童館職員に渡し子ども会活動で使用したかのように装い1017万円を受け取っていたというものです。また児童館で実態がないのに講師謝礼金として年から年、平井地区で596万円、鳴神地区で333万円支払われてしたことも発覚しました。処分は同センター長が停職6カ月、実態を知りながら支出に合意した職員(同子ども会副会長)が減給10分1(1カ月)などです。  背景には旧同和子ども会への多額の交付金があります。2013年度の同市包括外部監査は、市内全児童数の1割にも満たない地域子ども会に計3412万6000円もが交付される一方、それ以外の子ども会に計222万円しか交付されていない状況を「不公正」と断じ、交付要綱の見直しを求めています。

近畿いっせい宣伝

 日本共産党は2月14日、近畿いっせい宣伝を実施し、JR和歌山駅前では井本有一和歌山市議らが宣伝。「桜を見る会」私物化をめぐって国会で安倍晋三首相が答弁すればするほど矛盾や疑惑が深まっていることを指摘し、「幅広く募ったが募集していない」「合意はしたが契約はしていない」など説明できなくなっていることや、野党議員の質問に「うそつき」とののしったりするなどのしどろもどろぶりを示し、「こんな首相には辞めてもらうしかない」と安倍政権の退陣を要求しました。また、仁坂吉伸知事がすすめる和歌山市へのカジノ誘致を批判。多くの県民がカジノ誘致に不安をいただいていることを紹介し、「和歌山にカジノはいらない」と訴えました。

2020年度和歌山県予算案

 和歌山県は2月13日、2020年度一般会計当初予算案5905億円(前年度比374億円、6・8%増)を発表しました。  旧同和地区の連合自治会長が和歌山市の公共事業をめぐり詐欺容疑で逮捕・起訴されようが同和行政の終結に背を向ける和歌山県は、安倍政権が強行した「部落差別」固定化法に対応する県条例を提案しようとしています。県民からは「同和問題の解決を遅らせる」と批判の声が上がっています。また汚職まみれのカジノ誘致に来年度も7800万円を計上する一方、県内すべての市町村が県制度に上乗せし高校卒業までなどに拡充している子どもの医療費無料化について県民要求に応えず就学前までを維持。少人数学級実現を願う県民の声に背を向け教職員数を減らそうとしています。  ほか昨年実施した子どもの貧困調査をもとに居場所づくりなど「子どもを地域で育む環境づくり・困難を抱える子どもたちへの支援」に1億5600万円(前年度比1200万円増)などを計上しました。

日本共産党和歌山県党会議

 日本共産党和歌山県委員会(下角力委員長)は2月9日、和歌山県有田市で第64回県党会議を開き、党大会決定の全面実践や党創立100周年までに野党連合政権の実現、党員と機関紙読者で3割増などをめざす総合計画を決定しました。  小村潤比例候補はあいさつで「日本に生まれてよかったと言える政治を取り戻そう」と訴えました。  下角委員長は、初めての野党統一候補による参院選和歌山選挙区のたたかいなどこの間の市民と野党の共闘や、定数1の県議御坊市区での勝利など地方議席の前進を報告。改憲発議を許さない署名や、「和歌山にカジノはいらない」など様々な運動の奮闘を紹介し、総選挙で野党連合政権に道を開く野党共闘の勝利、比例代表での党躍進を訴えました。  代議員らは「支部員がLGBTであることを明かし、さらなる奮闘を表明した。綱領の生命力を実感した」など活動を報告。党大会決定の実践をめざし討論しました。  新役員は次の通りです(敬称略、○印は新)。  ▽委員長・下角力、▽副委員長・小薮真一、▽書記長・野尻富子、▽常任委員・奥村規子、国重秀明、前久、○松坂美知子

宮本岳志前衆院議員、奥村県議、坂口和歌山市議らは7日、和歌山市駅前で宣伝。

宮本岳志前衆院議員、奥村規子県議、坂口多美子和歌山市議らは7日、南海電鉄和歌山市駅前で宣伝。政治を変えようと訴えました。  宮本氏は、安倍晋三首相による「桜を見る会」私物化について、公職選挙法違反や政治資金規正法違反の疑いが濃厚になっていることを指摘。ウソと隠ぺいで逃げきろうとする人物が総理に居座る資格はないと退陣を要求しました。また仁坂吉伸知事が和歌山市に誘致しようとしているカジノについて、汚職まみれで、ギャンブル依存症を広げるカジノは和歌山市にいらないと力説。安倍政権に、市民と野党の共闘が対決していることを紹介し、野党連合政権で希望ある政治を実現しようと訴えました。

田辺市で「新春のつどい」(2日)

日本共産党田辺市委員会と同後援会は2日、宮本岳志前衆院議員を招き「新春のつどい」を和歌山県田辺市で開きました。  つどいはギターを弾く宮本氏とソプラノ歌手の前田佳世さん(党田辺市議)の歌で開幕。党市議団と高田由一県議が市庁舎移転やカジノ誘致など市政・県政問題で報告しました。  宮本氏は、参院選や高知県知事選、和歌山での市民と野党の共闘の状況を紹介しながら「みんなの力で政治を変えようという力が広がっている」と強調。「桜を見る会」問題で、マルチ商法企業「ジャパンライフ」が首相推薦枠で同社元会長に送られた招待状を宣伝に大々的に使い一気に被害が広がったことを告発するとともに、ウソと隠ぺい、データ消去など森友加計疑惑と同様の構図が繰り返されていることを「国政私物化はアベ政治の特徴」と糾弾し、市民と野党の共闘で野党連合政権を実現しようと訴えました。