和歌山カジノとん挫・県議会が否決

 和歌山県議会は20日、和歌山県が和歌山市への誘致をすすめてきたカジノを中核とした統合型リゾート(IR)の区域整備計画案を否決しました。これにより県は国への計画認定を申請することができなくなり和歌山カジノはとん挫しました。
 日本共産党や一人会派以外の自民、公明など各党、各会派すべてが賛否について内部で分裂するなか議案への賛成18、反対22で否決されたもので、前日のIR対策特別委員会でも賛成5、反対10で否決されました。日本共産党和歌山県議団(奥村規子団長、4人)を代表して高田由一県議が討論に立ち、これまで指摘されてきた疑問や問題点がなんら解決されていないことを指摘。県民合意のないカジノ誘致に反対しました。
 和歌山カジノをめぐっては、事業者のクレアベストニームベンチャーズが県と基本協定を結んだその日に取締役を全員交代。県議会特別委で資金面の不透明さに答えることができず、昨年末に予定された公聴会などが延期を余儀なくされました。住民らはカジノ反対の署名2万183を県に提出。また和歌山市ではカジノ誘致の賛否を問う住民投票条例の制定を求める署名が1カ月で必要数の3倍を超える2万39集まりました。和歌山市議会は同条例案を否決。県から求められたカジノへの同意を賛成多数で可決し、市民から批判の声があがりました。