旧同和子ども会などで1900万円不適正支出

 和歌山市は2月18日、旧同和子ども会への支援交付金を不適正使用したとして市職員15人の処分を発表。同市公共事業をめぐり旧同和地区連合自治会長が昨年、詐欺事件で逮捕・起訴されたことに続き、同市の同和行政をめぐる不正が再び明らかになりました。
 事態は公益通報による内部告発で発覚。市によると平井地区の子ども会事務局長でもある市民環境局環境部センター長が2013年度から17年度に架空の領収書を児童館職員に渡し子ども会活動で使用したかのように装い1017万円を受け取っていたというものです。また児童館で実態がないのに講師謝礼金として年から年、平井地区で596万円、鳴神地区で333万円支払われてしたことも発覚しました。処分は同センター長が停職6カ月、実態を知りながら支出に合意した職員(同子ども会副会長)が減給10分1(1カ月)などです。
 背景には旧同和子ども会への多額の交付金があります。2013年度の同市包括外部監査は、市内全児童数の1割にも満たない地域子ども会に計3412万6000円もが交付される一方、それ以外の子ども会に計222万円しか交付されていない状況を「不公正」と断じ、交付要綱の見直しを求めています。